2005年01月09日

年金一元化

昨年から自然災害による被害が各地で頻発し、マスコミでもweb上でもその話題が多いようです。その陰で改憲議論と並んで年金一元化論が展開されています。

私も資料をもらってあるので、それを見ながらブログに記事を書くつもりだったのですが、年末の大掃除で行方不明になってしまいました。とほほ・・・。

「年金一元化」で情報検索するとたくさんヒットするので、一元化論の詳細はそれらのサイトを参考にして頂きたいと思います。

私の理解では、年金が一元化されると、これまで2階建てになっていた国民年金(基礎年金部分)と厚生年金、共済年金などが
@1本化される
A保険料の徴収は基礎年金部分を消費税化する
※企業年金や401Kなどはひとまず置いておきますが、間違いがあれば訂正するので、ご指摘ください。

これがすべて実現すると、保険料を納めていれば誰でも同額給付されていた基礎年金が、同額ではなくなる(この部分の保険料未納者が多いので、消費税化に賛成する人もあるようです。現在の不足分は厚生年金や共済年金から補填されている)。つまり、現役時代の働き方と給与の多寡によって年金額が違ってくることになる(これまでは2階部分のみがそうなっていた)。そうなると年金だけでは生活できない人が出てくるので(現在でも過去に年金に加入していなかった人がそうなっている)、その不足分は生活保護でまかなうという案が出ている。

ところが、この生活保護の拿捕率(受給資格がありかつ受給している人の率)を見ると、本来受給資格があるのに受給しない人が多いことがわかっている。その要因はいろいろあるようですが、受給を申請に行って窓口で「死ね」と言われて本当に死んだ人がいることからも推察できます。この問題が解決されていないのに、年金一元化が実現するとどうなるでしょうか。

さらに、女性だけは第3号被保険者(サラリーマンや公務員の妻)である場合は、保険料を払うことなく年金を受給できる。その保険料は厚生年金や共済年金が拠出している。つまり一般企業や公的機関で働いている男女すべてが担っている。また、離婚後に女性が年金を元配偶者と折半できるようにするという案も出ている。

年金問題は財源不足が原因と言われていますが、1960年代にはすでに将来高齢化が進行し、現役世代の負担が増すことは指摘されていました。日本経済が右肩上がりだった時に、もっと早く政府が手を打つことができたのに、それをしてこなかったツケが今ごろ国民に回ってくるのもおかしいです。

そのうえ、現在年金を受給している高齢者の年金額引き下げが実施されているほか、母子世帯における児童手当まで見直しされて、ますます生活が苦しくなる世帯が増えています。後者については、政府が社会保障のひとつである福祉に自己負担、自己責任を求めるアメリカ型を導入した結果といえます。

こんなところにも自己責任が出てきます。国民には何の相談もなく勝手にアメリカ型福祉を導入した政府の責任は問われないのでしょうか。自己責任と言っても、戦前、戦中の混乱や戦後に国民皆保険制度が確立される以前のことまで、個人の責任に帰することはできないはずです。

最近さかんに「勝ち組み、負け組み」と囃し立てる人がいるようですが、構造改革(経済改革や社会保障改革など国の6大改革)の結果を正当化するための布石ではないでしょうか。政府の責任を棚上げして自己責任なのだから「負け組み」は文句を言うなと言うための・・・。

近頃話題になっている「負け犬の遠吠え」や「オニババ化する女たち」などは、この理屈に迎合しているように見えます。全ての人が迎合しているとは思いませんが、つい大学の先生方にも苦言を呈したくなるのです。

なんだか話がまとまりませんが、国民のお先真っ暗感がぬぐえない限り、景気の回復も見込めないのではないでしょうか。雇用も年金も不安な時に、じゃんじゃんお金を使える人はいませんから。














posted by PFC at 14:34| Comment(2) | TrackBack(0) | 仕事について | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なんとなく日本は、ずるずる後退していくような
印象がありますよね。少子高齢化が今の日本の低迷の原因で日本が地盤沈下するのは
時代的にしょうがないと。

私もどんどん元気がなくなっていく時代の雰囲気には逆らえない
気がしています。そして事実として少子高齢化は、しっかり受け止めていますし
負担を背負うのは、吝かではないと自覚をしていますが、730兆円の天文学的な借金をして
しまった役所の構造とこれからも税金を無駄遣いしつづける
構造をそのままにして年金問題は解決できないと危機感を持っているのです。

天文学的な無駄遣いの出血を止めずして、別の大手術をしようと
しても自営業者とサラリーマン、男性と女性、若者と高齢者
のののしりあいで血が流れるだけでイラクの内戦状態
と同じです。一般庶民のバックアップが得られなければ
政策は成功しません。

タックスイーターを退治しなければ、いくら保険料を上げても
税金を投入しても穴のあいたばけつに水をいれることに
なりませんか。

決して話をそらしているわけではありません。逆に厚生労働省は、
意図的に穴のあいたばけつの話をそらして、全て少子高齢化
の問題にそらせていると思うのです。
Posted by 2015 at 2005年03月20日 09:21
2015さん、コメントありがとうございます(^^)
そちらのHPとブログを少し拝見しました。
かなり本格的な考察をなさっているのですね。

「タックスイーターを退治しなければ」
まさにその通りで、例えば郵政省の財政投融資に改革のメスが入れられるのかどうか、論客に注目されていますね。

ひとつ書き忘れていたのですが、もともと積み立て式だった年金保険料が途中から勝手に現在の賦課方式に変えられたあたり、
「意図的に穴のあいたばけつの話をそらして」
いるように思えます。

年金問題に限らず、いきなり官僚制を見直すというのは極論だけど、究極はそこに行き着くように思います。そのためには、私たち「一般庶民」の意識改革が必要なのかも知れないですね・・・。





Posted by PFC at 2005年03月20日 12:52
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/1531032
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。